IntelがCES2020で発表したTiger Lakeを採用する新しいNUCシリーズ2種類(Phantom CanyonとPanther Canyon)の情報をまとめました。
Phantom CanyonはdGPUのオプションも付くようです。
Intel's NUC 11 Series To Feature 11th Generation, 10nm+ Tiger Lake CPUs With Xe Graphics Architecture
Phantom Canyon, Panther Canyon
Intelの次世代NUCはPhantom CanyonまたはPanther Canyonというコードネームで開発され、10nm + プロセスルールTiger Lakeを搭載する予定です。
FanlessTechが報じているところによると、パフォーマンス向けのHades Canyon(NUC 8 Extreme)後継がPhantom Canyon(NUC 11 Extreme)で、省スペース向けのBean Canyon(NUC 8 Performance)後継がPanther Canyon(NUC 11 Performance)となります。
NUCシリーズ最上位モデルがdGPU搭載可能のGhost Canyon(NUC 9 Extreme)。
FanlessTech提供スライドによると、Phantom CanyonとPanther CanyonはTiger Lake-Uが搭載されるそう。
また、このスライドでは2020年Q2頃に投入される予定でしたが、昨今のコロナウイルスの影響により2020年後半にずれ込む予定、とwccftechでは報じています。
Tiger Lake
Tiger LakeはIce Lakeの次世代薄型ノートPC向けCPUです。
CES2020でIntelが発表したCPUで、Ice Lakeと同じ10nm + プロセスルールで製造、iGPUはXeを搭載する予定です。
(下記、PC Watch引用の表ではIce Lakeは10nmとなっている古い情報です)
Intelの薄型ノートPC向けのプロセッサ 投入時期 開発コードネーム CPU GPU 製造プロセスルール PCH 第6世代Coreプロセッサ 2015年 Skylake Skylake Gen9 14nm Skylake-PCH 第7世代Coreプロセッサ 2016年 Kaby Lake Kaby Lake Gen9 14nm+ Skylake-PCH 第8世代Coreプロセッサ 2017年 Kaby Lake-R Kaby Lake Gen9 14nm+ Skylake-PCH 第8世代Coreプロセッサ 2018年 Whiskey Lake Kaby Lake Gen9 14nm++ Ironlake-PCH 第10世代Coreプロセッサ 2019年 Ice Lake Sunny Cove Gen11 10nm Ice Lake-PCH 第10世代Coreプロセッサ 2019年 Comet Lake Kaby Lake Gen9 14nm++ Ice Lake-PCH ? 2020年 Tiger Lake Willow Cove Xe 10nm+ ? 【イベントレポート】Intel、10nm+のTiger LakeとXeアーキテクチャの単体GPU「DG1」を実機デモ - PC Watch
Tiger Lake CPUで使用されるWillow CoveコアはSunny Cove(Ice Lake)ベースですが、キャッシュを再設計しトランジスターの最適化が施される予定。
Phantom Canyon NUC 11 Extreme
Phantom Canyonは、Tiger Lake-U(28W)のCore i7もしくはCore i5が搭載されています。Tiger Lake-UにはiGPUとしてXeが搭載される予定ですが、dGPUオプションも用意されるとのこと。dGPUの詳細は不明ですがVRAM 6GBもしくは8GBのサードパーティと報じられています。サードパーティGPUというと現実的にAMDもしくはNVIDIAの何か、になるでしょう。
最大64 GBのDDR4-3200 SO-DIMM、デュアルM.2スロット(1x 2280 / 22110および1x 2280)とPCIe x4 Gen 3 NVMeポートがあります。
Panther Canyon NUC 11 Performance
Panther Canyonは、Tiger Lake-U(28W)のCore i7、Core i5、Core i3が搭載されています。 iGPUにXeを搭載し、Phantom Canyonに用意されたdGPUオプションはないようです。
I/O周りはPhantom Canyonと同じような仕様ですが、FanlessTechによると、Panther CanyonはGen 4.0 NVMeをサポートします。
※Phantom CanyonはPCIe x4 Gen3 NVMe
Radeon VEGA Mモデルは……?
話題になったIntel CPU + AMD iGPUのKaby Lake-Gを搭載したHades Canyonのような飛び道具をまた期待したいところですが、Intelが自前のGPU「Xe」に注力して性能があがってくるようなら、今後、このような取り組みは無理でしょうか?
生産終了のアナウンスもあり既に市場に出回っているもので終了だと思われますので、AMD好きとしては急いで買わないといけないでしょう。
IntelのCPUとAMDのGPUを1チップ上に集約した「Kaby Lake-G」が、2020年1月31日をもって受注を終了する。最終出荷は2020年7月31日。
Intel Corei7-8705G/RadeonVEGA M GL搭載NUC 8th Hades Canyon TDP65W
また、マウスコンピューターのKaby Lake-GノートPC「G-Tune P3」にも注目しておきたいところです。
Kaby Lake-Gを搭載したノートPCは、既にデルやHPなどが販売しているが、いずれも下位の「Core i7-8705G」を搭載。他にKaby Lake-G搭載機と言えばインテルのゲーミング用NUC「Hades Canyon」が「Core i7-8709G」よりも上位の「Core i7-8809G」を搭載しているくらい。インテルは先月Kaby Lake-Gの生産中止を発表しており、「Core i7-8709G」搭載機はとても貴重だ。
G-Tune P3 シリーズ│G-Tune マウスコンピューターのゲーミングPC(パソコン)ブランド【公式通販】