マイクロATXでAMDの自作PCを組んでみよう /自作PCガイド【AMD】
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自作PCにおいての「ハイエンド」とは、フルタワーケースでE-ATXやXL-ATXマザー(オール水冷等々)といったものや、小型容量ででき得る限り最大限のスペックを詰め込む、といった2つの道が考えられますが、筆者は昔からマイクロATXのサイズ感が物凄く好きです。マイクロATXのサイズ感が素晴らしい!という趣味を曝け出す記事になりますが、近年は製品的にもマイクロATXマザーやPCケースは少ないのが実情ですので、選択が難しいのもマイクロATXフォームファクターの醍醐味(?)です。
マイクロATXサイズのPC注意点
当たり前ですが小は大を兼ねません。PCパーツはミドルタワーのPCケースのサイズに合わせて作られているものが多い点は覚えておくといいでしょう。
マザーボード
マイクロATXサイズのPCケースにはATX以上のマザーボードは入りません。中身を変えようとする場合、マイクロATXかMini-ITXサイズのマザーボードになります。
マザーボードの製品は基本的に以下の特徴があります。
- ATXサイズのマザーボードが一番バリエーションが多い
- Mini-ITXサイズのマザーボードは同じ機能のものでも値段が高い場合がある
- マイクロATXサイズのマザーボードはミドルハイ~ハイエンドの製品が凄く少ない
汎用性を求めるならば、ATXサイズ(ミドルタワーサイズ)が良いでしょう。
拡張スロット
物理的にATXサイズのマザーボードより拡張スロットが少ない点は致し方ありません。
最近は拡張スロットの需要が少なくなっていますが、USBが足りない、サウンドカードを内蔵させたい、といったときに「あ……足りない……」と感じるかもしれません。反対に割り切ってしまえば良いわけで。
ATXの拡張スロット例
ASUS TUF B450-PRO GAMING
AMD Ryzen™ 2nd Generation/ Ryzen™ 1st Generation Processors
1 x PCIe 3.0/2.0 x16 (x16 mode)
AMD Ryzen™ with Radeon™ Vega Graphics Processor
1 x PCIe 3.0/2.0 x16 (x8 mode)
AMD Athlon™ with Radeon™ Vega Graphics Processors
1 x PCIe 3.0/2.0 x16 (x4 mode)
AMD B450 chipset
1 x PCIe 2.0 x16 (max at x4 mode) *1
3 x PCIe 2.0 x1
マイクロATXの拡張スロット例
TUF B450M-PRO GAMING
AMD Ryzen™ 2nd Generation/ Ryzen™ 1st Generation Processors
1 x PCIe 3.0/2.0 x16 (x16 mode)
AMD Ryzen™ with Radeon™ Vega Graphics Processor
1 x PCIe 3.0/2.0 x16 (x8 mode)
AMD Athlon™ with Radeon™ Vega Graphics Processors
1 x PCIe 3.0/2.0 x16 (max at x4 mode)
AMD B450 chipset
1 x PCIe 2.0 x16 (max at x4 mode)
1 x PCIe 2.0 x1
PCケース
PCケースもミドルタワーのサイズが一番製品数が多く、マイクロATXサイズPCケースの選択肢は少ない状態です。
電源ユニット
自作PC用の電源ユニットは、ミドルタワーサイズに合わせたケーブルの長さがほとんどですので、マイクロATXサイズのPCケースだと長さ的に少し余ってしまう場合があります。
マザーボード
AMDのマザーボードでは、マイクロATXかMini-ITXサイズが主となりますが、Mini-DTXという特殊なサイズのマザーボード(1種類のみ)が利用できます。
マイクロATXの場合、X570のマザーボードは2種類しかなく主力はB450です。Mini-ITXは同じようなシリーズでX570とB450が選べる場合が多く、Mini-DTXマザーはX570です(全て2020年3月16日現在)。
マイクロATXマザーおすすめ
ASRock X570M Pro4
公式サイト:ASRock > X570M Pro4
ASRock AMD Ryzen 3000シリーズ CPU(Soket AM4)対応 X570チップセット搭載 Micro ATX マザーボード X570M Pro4
2020年3月現在、数少ないX570マイクロATXマザーの一つです。X570マザーの中では格安ですが、有線LANにIntel I211-ATを採用しTB3にも対応しています。何気に便利なのが、PCIe x1スロットコネクタのエッジが切り欠け仕様な点(接続自体はPCIe x1)。
別売りのASRock Thunderbolt AIC Cardを搭載することでThunderbolt3にも対応可能としている。
ASRock X570M Pro4 AMD 500シリーズ Socket AM4対応 AMD X570チップセット搭載MicroATXマザーボード - 製品詳細 | パソコンSHOPアーク(ark)
ASRock B450M Steel Legend
公式サイト:ASRock > B450M Steel Legend
ASRock AMD Ryzen AM4 対応 B450 チップセット搭載 MicroATX マザーボード B450M Steel Legend
ASRockといえば「Steel Legend」という程ヒットしたマザーボードです。シンプルながら手堅い仕上がり。
発売されるや否や、たちまち売れ筋モデルになった注目のマザーボードがある。ASRock Incorporation(本社:台湾)が新たに投入した「Steel Legend」シリーズだ。ミドルチップ搭載製品ながら、ハイエンド級の高品質コンポーネントを備えた高耐久志向のモデル。
GIGABYTE B450 AORUS M
公式サイト:B450 AORUS M | AORUS
GIGABYTE B450 AORUS M M-ATX マザーボード [AMD B450チップセット搭載] MB4534
GIGABYTEのB450 AORUS Mはゲーミングブランド「AORUS」に属するマザーボードでありながら格安に販売されているモデルです。
特徴は、M.2スロット用のオリジナルメタル製ヒートシンク「Thermal Guard」が標準で添付されること。別途購入すると(ピンキリですが)約2,000円程度するものもあるので、お買い得と言っていいでしょう。
Mini-ITXマザーおすすめ
ASUS ROG STRIX B450-I GAMING
公式サイト:ROG STRIX B450-I GAMING | マザーボード | ASUS 日本
ASUS AMD B450 搭載 AM4 対応 マザーボード ROG STRIX B450-I GAMING 【Mini-ITX】【 第3世代 AMD Ryzen CPU に対応】
筆者が使っているマザーボードなのでピックアップしてみました。このマザーボードに決めた一番の理由は、有線LANがIntel I211-AT搭載されている点。電源レギュレーター周りもきちんと作られていることも決め手でした。
CorsairのCarbide 88RというマイクロATXのPCケースに入れていますが、拡張スロットは要らないと割り切って使っています。
Mini-ITXを選ぶ理由は、各コンポーネント周りが同等のマイクロATXマザーより良い場合があること。「良い」というと語弊があるのですが、ワンランク上の仕様だったりするので、ゲームなど高負荷状態が続く環境のためのマザーとして最適。
ただし、ほとんどのMini-ITXマザーはメモリスロットが2本なので後から増設することは考えず導入時に決め打ちするか、総入れ替えるかの2択になります。
メモリスロットだけではなく、SATAコネクタもマイクロATXマザーより少ないのがデフォルトなので気を付けたいところです。
ASUS ROG STRIX B450-I GAMING (B450 AM4 Mini-ITX) |パソコン通販のドスパラ【公式】
ASUS ROG STRIX X570-I GAMING
公式サイト:ROG Strix X570-I Gaming | マザーボード | ASUS 日本
ASUS AMD AM4 搭載 マザーボード ROG STRIX X570-I GAMING【mini-ITX】
上記ROG STRIX B450-I GAMINGのX570チップセット版がROG STRIX X570-I GAMINGです。
B450版との違いは、無線(Intel® Wi-Fi 6 AX200、Bluetooth® 5.0)とチップセット違いによるPCIe 4.0対応とUSB 3.2(3.1) Gen2数、DisplayPort 1.4端子等。
さらに、より堅固なコンポーネントを使いつつ設計も豪華になった電源レギュレータ周りが大きな違いとなっています。
8+2の10VRM10フェーズ
数でいうとASRockのX570ITXと1位タイ
Mini-DTXマザー
ASUS ROG Crosshair VIII Impact
公式サイト:ROG Crosshair VIII Impact | マザーボード | ASUS 日本
ASUS AMD X570 搭載 AM4対応 マザーボード ROG CROSSHAIR VIII IMPACT 【 mini-DTX 】
DTXというATX後方互換のフォームファクターで、AMDが提唱しつつ採用例がほとんどなかった残念規格。そのためソケットAM4時代にDTX規格マザーが復活するとは思いませんでした。
Mini-DTXは端的に言うとMini-ITXのPCIeスロット1つ分長いだけの大きさです。そのスロット1つ分のせいで少し実装に余裕がでている感があります。
DTXは、2007年1月10日にAMDが発表した、ATX規格から派生したデスクトップパソコン用マザーボードのフォームファクタである。特に省スペースパソコン向けに設計されていて、キューブ型の省スペースパソコンでの使用を意図している。
DTXフォームファクタはオープン規格であり、ATXに後方互換性を持つ。ATXと同じマザーボード固定用の穴を使うことができ、ATX用の本体ケースで用いることもできる。さらに小さい Mini-DTX も存在する。
よく考えると、最近のタワー型Mini-ITXケースは2スロット分の余裕があるものが増え、Mini-DTXの大きさが生かされるんだよね、と改めて思います。
NZXT H210 mini-ITXケース [ Black & RED ] CA-H210B-BR
NZXTのケースはかっこいい。
余裕のできた基板スペースと、ASUS ROGシリーズが得意としているドーターカード設計により、ATXフォームファクタのハイエンドモデルに匹敵する充実した機能を搭載。さらに強力な電源回路によって、第3世代Ryzenシリーズのパフォーマンスを最大限に引き出すことができるという。
ASUS ROG CROSSHAIR VIII IMPACT (X570 AM4 Mini-DTX) |パソコン通販のドスパラ【公式】
PCケース
PCケースは仕様や仕上がりなど気にする点は多いですが、なにより、一番の顔になる部分ですから外見が自分の好みであるかどうかが一番重要だと思います。
筆者は何も装飾のない四角いPCケースを好みますので、そういう方向性で紹介します。
ミニタワー
定番ならミニタワータイプ。
CoolerMaster Silencio S400
公式サイト:Cooler Master: Silencio S400
Cooler Master Silencio S400 静音型 ミニタワー PCケース CS7618 MCS-S400-KN5N-S00
筆者は、おもちゃっぽいというと語弊がありますがそういうデザインが苦手なので、以前のCoolerMasterのPCケース(Cosmos等)はいまいち好きになれませんでした。しかし、このSilencioは良い四角形。
通気性を高めることもできますがやや静音設計よりのPCケースです。
正面から向かって左側のパネルが強化ガラスになっているバリエーションモデルもあります。
Cooler Master Silencio S400 TG 静音型 ミニタワー PCケース [強化ガラスモデル] CS7619 MCS-S400-KG5N-S00
「Silencio S400」の主なスペックは、ベイ数が5インチオープン×1、3.5インチシャドウ×4、2.5インチシャドウ×4、拡張スロットは4段。ビデオカードが全長319mmまで、電源ユニットが奥行325mmまで、CPUクーラーは166mmまで搭載可能。冷却ファンはフロント120/140mm×2(120mm×1標準)、トップ120/140mm×2、リア120mm×1(120mm×1標準)で、本体サイズは210(W)×418(D)×408(H)mmとなる。
Cooler Master Silencio S400 - 製品詳細 | パソコンSHOPアーク(ark)
SilverStone SST-RL08BR-RGB
公式サイト:SilverStone 製品紹介:RL08
SilverStone SST-RL08BR-RGB 日本正規代理店品
SilverStoneが得意とする(?)倒立タイプのミニタワーPCケース。赤と白があります。
倒立タイプというのはマザーボードの上下を反対にして設置するタイプです。
画像のようにグラボの冷却ファンが上向きに設置されます。さらにケース上方から外気を取り込むことでGPUの安定稼働を可能にする、という設計思想。
ホワイトカラーはこちら。
SILVERSTONE 倒立配置対応のスタイリッシュミニタワーケース ブラック/ホワイトモデル SST-RL08BW-RGB 日本正規代理店品
倒立構造のためグラフィックカードの熱を効率よく上部へ逃がし、冷却効果に優れます。
スタイリッシュかつコンパクトなゲーミングPCを作りたい方にとり、RL08は決定打となるケースと言えるでしょう。
SilverStone SST-RL08BR-RGB (ブラック&レッド+RGB ファン+強化ガラス) ※春の大感謝祭! 《送料無料》|TSUKUMO公式通販サイト
In Win 301C White
公式サイト:InWin 301C
In Win Micro ATX 対応ミニタワーPCケース 301C White [IW-CF07W 301C-White]
電源ユニットはPCケース上部に搭載するタイプです。ケース下部にファンを設置でき、グラボ冷却に有利です。
ブラックはこちら。
IN WIN 強化ガラス製サイドパネル採用 ミニタワーPCケース 301 ブラック (型番:IW-CF07B 301-Black)
カラーはブラックとホワイトの2色。塗装色の違いに加え、フロント右側のロゴ部分が前者はレッド、後者はブルーに発光するギミックを備え、アクセントになっている。
INWIN 301 White 301 - 製品詳細 | パソコンSHOPアーク(ark)
キューブタイプ
マイクロATXサイズのキューブケースは横幅が大きいものが多いですが、PCパーツの設置にゆとりがあります。
Fractal Design Node 804
公式サイト:Node 804 — Fractal Design
Fractal Design Node 804 black MicroATX PCケース 日本正規代理店品 CS4710 FD-CA-NODE-804-BL-W
Fractal Design Node 804は、マザーボード部と電源・ストレージ部分が別れているので、PCケース幅が約344 mmとなります。その構造をデュアルチャンバーと呼んでいます。
大きい部類になりますが、組み込みやすさは高く、熱源が分かれているので温度管理もしやすいでしょう。
そもそも「チャンバー(chamber)」とは、「室(部屋)」という意味がある。つまり「デュアルチャンバー」は「2つの部屋」と解釈できるワケだ。「Node 804」はマザーボードトレイを境に「2つの部屋」を持ち、PCを構成するパーツを2つの空間に振り分けて効率化。結果、熱源の分散化と占有スペースの配分、そして組み込みのし易さと高い拡張性を実現している。
Fractal Design NODE 804 NODE FD-CA-NODE-804-BL-W - 製品詳細 | パソコンSHOPアーク(ark)
Corsair Crystal 280X -White-
公式サイト:Crystal Series 280X 強化ガラス Micro ATX ケース — ホワイト
Corsair Crystal 280X -White- キューブ型PCケース CS7302 CC-9011136-WW
Corsair Crystal 280Xもデュアルチャンバー形式の構造のキューブタイプPCケースです。Fractal Design Node 804よりは少し横幅が狭く、マザーボード部分は強化ガラスで内部が見えるようになっています。
ブラックはこちら。
Corsair Crystal 280X -Black- キューブ型PCケース CS7301 CC-9011134-WW
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