
冷却ソリューションの大手ブランドであるID-Coolingは、Computex 2026において大量の新製品ラインナップを披露した。お馴染みの冷却パーツだけでなく、同社初となるPCケースを一挙に投入。出展されたPCケースは、自社のクーラー製品とデザインの親和性を持たせるよう設計されており、フロントパネルの意匠を内部コンポーネントと統一できるほか、同社の最新ファンが標準でプリインストールされている。
1. 初参入のPCケースラインナップ
Flow 500 シリーズ



ブースで特に目を引いたのが、白い木製の格子状フロントパネルをアクセントにあしらった「Flow 500 Wood White」である。一般的なメッシュやガラスのミドルタワーケースよりも、明らかにプレミアムな質感を漂わせている。同シリーズには木製パネル版と通常パネル版があり、縦・横双方向からの吸排気設計、着脱式フロントグリル、360mmラジエーターへの対応、フロントUSB-Cポートなどを備える。
View 500 / 510 シリーズ

「View 500」は270度のパノラマガラスデザインを採用し、最大9基のファンと360mmラジエーターの搭載に対応する。上位の「View 510」は最大10基のファン、デュアル360mmラジエーター、および8基の拡張スロットを備える。
Ware シリーズ


「300」「310」「510」の各モデルが用意され、それぞれにARGB搭載版と非搭載版がラインナップされる。
2. 簡易水冷(AIO)クーラー:超大型曲面ディスプレイの衝撃
水冷ラインナップのフラッグシップとして降臨したのが「DL360 Curve」である。
DL360 Curve

ポンプヘッド部に6.67インチの曲面液晶ディスプレイ(解像度 2400×1080)を搭載した360mmサイズの水冷クーラー。ポンプ回転数は2900 RPM、ファンは最大2500 RPMで駆動する。
DX360 LCD
4インチの着脱式ディスプレイを搭載。
DX360 Wood
水冷ブロックとファンに木製のアクセントが施されており、「Flow 500 Wood」ケースのデザインと完璧に調和する。
FX360 Pro / Elite L360 Pro
前者は白黒の複数ティアを展開。後者はAMDのSP3/SP6ソケット(EPYCやThreadripperなどのワークステーション環境)に対応したモデルで、新世代ポンプと磨き上げられた銅製ベースを採用する。
3. 空冷クーラー:ステルスデザインと液晶搭載モデル
空冷クーラーもエントリーからワークステーション向けまで幅広く刷新された。
Frozn A620 SLK Black

6mm径のヒートパイプ6本とはんだ付けされた銅製ベースを特徴とする、ステルススタイルのツインタワークーラー(寸法:120×163×160mm)。
Frozn A620 SLK LCD

トップカバーに5.5インチのステータスディスプレイを追加したバリエーションモデル。
Frozn A620 Pro XE Black / Frozn A610 XL Black


前者はファンが互いに逆方向に回転するカウントローテーティング構成(129×142×157mm)を採用。後者はフィンスタックを大型化し、500〜1800 RPM駆動のスリムファンを組み合わせている。
SE-214-XT G2

定番のエントリーモデルも刷新され、ファンを取り外すことなくマザーボードへ設置できる、より頑丈な取り付けキットへと進化した。
ワークステーション向けモデル
Threadripper等に対応するシングルタワーの「A8 SP3」や、8本の6mm径ヒートパイプと最大3000 RPMのファンを搭載するモンスターツインタワー「Elite A820」が展示された。
4. システムファン:高静圧・スリム対応の新世代モデル
ファン単体では、クローズドロープ制御モーターや金型設計の改良が施された新型が並ぶ。
AM-120 シリーズ

回転数 0〜2500 RPM、最大風量 79.7 CFM、騒音値 31 dB(A)。
AM-120 Slim
厚さ15mmの薄型設計ながら、59.6 CFMの風量を確保。小型PC(SFF)ビルドに最適である。
AT-120
整流リングブレードとダブルボールベアリングを採用し、最大3000 RPMで83 CFMの強力な風量を発揮する。
※すべてのファンシリーズにブラック、ホワイト、およびARGBバリアントが用意される。
総評
これまでの冷却専門メーカーという枠組みを超え、PCケースや電源ユニットにまで全方位展開を始めたID-Cooling。特に「木製デザインの導入」や「水冷ヘッドへの超大型スマホ級曲面ディスプレイの搭載」など、トレンドを掴みつつも他社とは一線を画すオリジナリティを見せており、自作PC市場における同社の存在感はさらに高まりそうである。
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