PCケースや冷却パーツでコストパフォーマンスの高さに定評のあるMontech(モンテック)の空冷CPUクーラー「NX600 ARGB」のレビューをピックアップ。本製品は、ミドルレンジCPUクーラーのトレンドである見栄え重視のARGBファンとツインタワーというベーシックな構成のCPUクーラーとなる。
Montech NX600 ARGBレビュー
Montech(モンテック)が市場に投入した「NX600 ARGB」は、同社の空冷ラインナップの最上位に位置する、ハイエンド仕様のデュアルタワー型・デュアルファン構成のCPUクーラーである。手頃な価格を維持しつつ、優れた冷却性能と洗練されたARGBライティングを両立させている。

- Model: NX600 ARGB
- MSRP: $33.90
- Socket: Intel: LGA 1851 / 1700 / 115x / 1200 AMD: AM5 / AM4
- Dimensions: 120 x 132.5 x 160mm
- Weight: 1440g
- Heatpipe: 6 x 6mm
- Color: Black / Aluminum & Nickel
- Included Fans: 2 PCS
- Fan Dimension: 120 x 120 x 28mm
- Bearing Type: Hydro Dynamic Bearing
- Speed: 800 - 2000±10% RPM
- Airflow: 85.09 CFM
- Air Pressure: 3.35 mmH2O
- Noise: 34.17 dB(A)
- Rated Voltage: 12VDC
- Warranty: 1 Year
TweakTown総評まとめ
多少の粗さや騒音はあるものの、NX600の魅力は決して色あせていない。優れた放熱性能、十分なデザイン性、そして誰もが納得する価格設定だ。
長所
- 放熱性能
- 価格
- 洗練されたデザイン
- 使いやすいハードウェア
- 入手しやすさ
短所
- 旧式のタワー型筐体
- 背の高いRAMキットへの対応不足
- 騒音
1. 主な仕様とデザインの特徴
ツインタワー構造
6mm径の高性能銅製ヒートパイプを6本配したデュアルタワー(ツインタワー)設計を採用。美しくプレミアム感のある高密度なアルミニウムフィンとなる。
120mm高性能デュアルファン
風量と静圧を最適化した120mm ARGBファンを2基(フロントと中央)搭載。優れたエアフローで熱を素早く排出する。
洗練されたトップカバー
クーラー上面(トップカバー)には、ヒートパイプの先端を隠すスタイリッシュなカバーが装着されている。





2. 冷却性能と静音性の検証(TweakTownベンチマーク結果)
冷却性能
空冷クーラーとしては市場トップクラスの冷却力を実証。熱密度の高いマルチコアCPUを高負荷で駆動させても、大型ツインタワーとツインファンの暴力的な風量により、温度を安全圏内にしっかりと抑え込む。簡易水冷(AIO)のミドルレンジモデルに匹敵するパフォーマンスを発揮する。
静音性能
これだけの冷却力を持ちながら、ファンノイズは非常によく制御されている。最大回転時でも風切り音の音質が低めに調整されており、不快な高周波の金属音やうなり音は発生しない。






3. メリットとデメリット
プラス評価(メリット)
- 圧倒的な冷却ポテンシャル: Core i9やRyzen 9クラスのハイエンドCPUにも対応可能な、空冷トップクラスの冷却余裕度。
- 優れたビルドクオリティ: ヒートシンク全体の製造品質が非常に高く、マウンティングキット(取り付け金具)の設計も親切で設置がしやすい。
- Montechらしい価格設定: フラッグシップ級の大型デュアルタワークーラーでありながら、競合のプレミアムブランド製品よりも戦略的に低価格に抑えられており、コストパフォーマンスに優れる。
マイナス評価(デメリット)
- 筐体の巨大さによる制約: デュアルタワー型ゆえに本体が大きく、一部のコンパクトなPCケースではサイドパネルと干渉する可能性がある(事前のサイズ確認が必須)。
- メモリ(RAM)との干渉への配慮: フロントファンがメモリの上に覆いかぶさる形状になるため、背の高いRGBメモリを使用する場合は、ファンの取り付け位置をわずかに上にずらす必要がある。
総評:10点満点中「9.0点」の優秀なプロダクト
粗削りだが圧倒的な破壊力を持つ、新星Montechの傑作
いくつか改善の余地があると思われる点も見受けられたが、Montechが「NX600」で成し遂げた成果には依然として感銘を受けている。はんだのはみ出しに関しては、製品の角(エッジ)の処理の粗さに比べれば大きな問題ではない。今回は何とか見栄えのする状態に戻し、機能も完全に維持することができたが、一般のユーザーからはビルドクオリティに対して不満の声が上がる可能性は十分にある。とはいえ、この製品の評価においては、少し視野を広げて多少の寛容さを持つべきだろう。
圧倒的な冷却パフォーマンス
NX600 ARGBはテストチャートを駆け抜け、その過程で他を圧倒した。並み居る競合製品を凌駕し、テスト対象の空冷クーラーの中でもトップクラスの性能を発揮している。
- アイドル時: 温度は極めて良好。
- 負荷時: クラス最高レベルに近い優れた結果をマーク。
- ピーク時: 他の製品よりも温度を低く抑え込む。
- ブースト時: これまで検証してきた空冷クーラーの中で最高レベルの性能。
さらに、マザーボードのVRM(電源回路)周辺も低温に保たれた。ファン回転数や騒音レベルは高めであるものの、実用上は全く気にならないレベルである。
市場への衝撃と驚異のプライシング
MontechはCPUクーラー市場において、突如として現れた新星かもしれないが、この市場において確かな将来性を示した。必要な冷却機能をすべて備えつつ、スタイリッシュで個性的なデザインを加え、さらにARGBの魅力を散りばめている。そして何より、その価格を見た誰もが驚きで失神しそうになるはずだ。
TweakTownでは多くのCPU冷却製品をレビューしてきているが「Montechが今回提示した性能と価格の両立には、これが本当に実現可能であるのかと、衝撃と畏敬の念を抱かざるを得ない」と評している。
わずかな妥協点と最終結論
確かに、「1年間」という短い限定保証期間については言い訳のしようがない。しかし、繰り返しになるが、ヒートシンク(タワー型クーラー本体)自体がそう簡単に壊れたり摩耗したりするわけではない。
価格は以下の通り、信じられないほど安価に設定されている。
- NX600 ARGB(ライティングあり): 33.90ドル
- NX600(通常版): 29.90ドル
自作PCユーザーやシステムビルダーにとって、大幅なコスト削減に貢献する強力な選択肢が加わった。ユーザーには迷わず購入を強く推奨する。本製品は、求められる要求をすべて満たしてくれるだろう。
騒音面に関しては、アイドル時でも27 dBの音を出しており、高負荷時のファンノイズも大きい。しかし、BIOSでファンカーブを適切に調整すれば、低回転・低騒音でも十分に良好な性能を発揮できると見ている。何より、これほど低コストで圧倒的なパフォーマンスが得られる以上、騒音の大きさだけで購入を躊躇する理由はどこにもない。
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