
AMD Athlon 3000Gは、ローエンド/エントリーレンジ向けの「Athlon 200GEシリーズ」の後継にあたるモデルで、2019年にリリースされていたモデルの再販バージョンとなります。
AMD Athlon 3000Gとは
Intelは、最近になって第11世代Coreのリブランド品をリリースしています。数世代前のアーキテクチャを持つCPUに新しいネーミングを与えて「ちょうど良いローエンドレンジCPU用」として再発売した、という感じでしょうか。
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AMD Athlon 3000Gは、上記Intel Core i5-110と同じく、過去アーキテクチャCPUのリブランド品で、ローエンドレンジ向けとなります。Tom's Hardwareでは、Akiba PC Hotlineの記事を参照しつつ、新パッケージ、CPUクーラー付属、型番はYD3000C6FHSBX、売価は5,790円と紹介しています。
The CPU was released in 2019 as AMD's entry-level processor, succeeding the Athlon 200GE series that preceded it. The chip has two unlocked Zen CPU cores, four threads, just 4MB of L3 cache, a 35W TDP, and a 3.5 GHz clock speed. For graphics, the 3000G comes with a Vega 3-based iGPU featuring three CUs, 192 cores, and a 1.1GHz clock speed.
このCPUは2019年に発表され、AMDのエントリーレベル向けプロセッサとしてAthlon 200GEシリーズの後継にあたる。デュアルZenコア(2コア/4スレッド)、4MBのL3 キャッシュ、35WのTDP、クロック速度 3.5GHz、Vega 3ベースのiGPUを搭載しており、3つのCU(演算ユニット)、192個のコア、1.1GHzの動作クロックである。
仕様
| 製品名 | AMD Athlon 3000G(デュアルコア CPU) |
| 型番 | YD3000C6FHSBX(“FH”を含む型番は新しい Dali ダイ版) |
| 発売時期 | 再発売 2025年(元は2019年) |
| 価格 | 約 5,790円(約 40ドル) |
| 仕様 | • 2コア/4スレッド |
| • 3.5GHz | |
| • 35W TDP | |
| • 4MB L3 キャッシュ | |
| • 内蔵グラフィックス:Vega 3(3 CU、192コア、1.1GHz) | |
| アーキテクチャ | Dali(Raven Ridge派生)、14nmプロセス |
| 互換性の注意点 | 古いCPUなので、全てのSocket AM4マザーボードで動作するわけではない。特に BIOS が対応していないマザーボードでは使えない可能性あり。500シリーズのSocket AM4マザーボードは要チェック。 |
| 用途として考えられるシーン | 非常に低コストな入門用システム、メディアサーバー、軽量な用途、あるいは旧AM4/DDR4プラットフォームを活かしたい場合など。重い処理には向かない。 |
「Dali」はRyzen 5 2400GやRyzen 3 2200Gと同じ「Raven Ridge」の派生バージョンで、製造コストを抑えつつも14nmプロセスを使っており、コア自体の性能はRaven RidgeベースのCPUと同等です。Daliは物理的にデュアルコア構成ですが、元のRaven Ridgeはクアッドコアのうち2つを無効化したものを使っていました。型番に “FH” を含むモデルが新しい Dali ダイを使っており、古いものは “FB” を含む型番で示されます。
M/BのCPU対応は必ずチェックを
導入する注意点としては、このCPUは古いモデルそのままのため、すべてのSocket AM4マザーボードで問題なく動くとは限らない点です。特に500シリーズのSocket AM4 マザーボードは非対応である可能性があるので、導入前にはマザーボードがAthlon 3000Gを正式にサポートしているか確認するべきです。
Windows 11対応?
Microsoftの「Windows 11 Supported AMD Processors」において対応とされています。基本的に第1世代Ryzen世代のCPUは非対応ですが、Daliに属する一部のAthlonは対応とされています。
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