Intelは新しい「Core i5」であるCore i5-110をサイレントローンチしています。これは14nm++プロセスルールを採用したComet Lake-SアーキテクチャCPUのリブランド品とのこと。
要約
- 旧世代プロセスの維持: Intelは最新のCPUで高度な製造プロセスへの移行を進める一方、いまだに14nmプロセスの製品をリリースし続けています。今回発表された「Core i5-110」は、数世代前の「Comet Lake-S」アーキテクチャを基盤としています。
- 紛らわしい製品名: この新しいCPUは「Core i5-110」と名付けられており、古い「i5」というブランド名と新しい命名規則(数字3桁)が混在しているため、消費者が製品の位置づけを理解しにくくなっています。
- 製品仕様: このCPUは6コアを搭載し、最大ブーストクロックは4.3GHzです。実質的には「Core i5-10400」の更新版と見られています。
- 市場戦略への疑問: Intelが最新技術をアピールする一方で、なぜ古い技術の製品を(たとえニッチな市場向けであっても)新しい製品ラインナップに混ぜ込むのか、その戦略に疑問が呈されています。このような動きがIntelのブランドイメージや製品ロードマップを分かりにくくしていると指摘しています。
収益性の高い過去CPUを使いまわす、所謂「リ・ブランド品」がCore i5-110となります。
Intel Core i5-110
新しいCore i5 CPU「Core i5-110」は、14nm++プロセルルールにて製造される第11世代Core「Comet Lake-S」に属するCore i5-10400リブランド品です。スペック的には6コア12スレッドで、最大4.3GHzのブーストクロック、TDPは65Wです。
Intel Core i5-110 Processor
— 188号 (@momomo_us) 2025年9月11日
12M Cache, up to 4.30 GHzhttps://t.co/vBM1VfqFsp
Come back ☄️ pic.twitter.com/GsQ5geNPiQ
モデルネーム
Core i5-110は、旧命名規則(i5)と新命名規則(110)を混在させ、主に市場動向に敏感なアーリーアダプター層を混乱に落としています。しかも、このCPUは最新チップセットには対応せず、LGA-1200対応M/BとDDR4メモリに対応しています。
And also that naming scheme which blends old and new just seems bizarre - either go one way, or the other. Evidently Core i5 processors are still being introduced in 2025, though.
また新旧混在のネーミング方式も奇妙に映る——どちらかに統一すべきだろう。とはいえ、Core i5プロセッサが2025年にも登場し続けるのは明らかだ。
Intel confuses everyone by launching new Core-i5 processor - 14nm is still alive in 2025
Core i5-110は今四半期早々にひっそりと発売されており、IntelのウェブサイトではこのCPUの価格を200ドル(大量購入時の価格)と設定されています。
筆者の考え
筆者個人の感想は「いい感じのニッチに使いまわしCPUをリリースしたな」です。iGPU搭載し6C12TでDDR4メモリ対応というのは、(本記事執筆時において)最初のBTO PCを買う層やスペックを気にしない、PCをツールとして使う層に意外とマッチするのでは?と感じたためです。
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