帯域幅256ビット|AMD好きの自作PC速報

AMD好きによる自作PCパーツ, 自作PC向けのテック系記事サイト。主に海外サイトのリーク情報やベンチ記事を翻訳、解説します。CPUやマザボ, グラボの最新情報が強いはず。AMD情報多めです

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。またはプロモーション記事が含まれている場合があります

ASUS ROG Ally(AMD Ryzen Z1 Extreme搭載モデル)レビュー /MMORPG.com

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。またはプロモーション記事が含まれている場合があります

ASUS ROG Ally

Image via ASUS

MMORPG系情報サイト「MMORPG.com」に詳細なASUS ROG Allyのレビュー記事がありますので、改めてご紹介いたします。レビュー記事自体は2023年10月10日にアップされたものですが、これからハンドヘルド・ゲーミングPCを買ってみたい、使ってみたいと検討されている方に有用かと思います。

www.mmorpg.com

ハンドヘルド・ゲーミングPCのスタンダードはValve Steam Deck

大前提として、ハンドヘルドなゲーミングPCの基準はValve Steam Deckであり、Aya Neoをはじめ、本稿でとりあげるASUS ROG AllyがSteam Deckへ挑戦する形となっています。Steam Deckが搭載するCPUは「AMD Custom APU 0405」で、Aya NeoはAMD Ryzen™ 7 7840U等のストレートなAMDノートPC用CPUを搭載。ROG Allyや最近発売されたLenovo Legion GoはAMD Ryzen Z1シリーズを搭載するという違いがあります。Steam DeckはLinuxベースのOSで、その他はWindowsという違いもありますので単純に横並びできない点もありますが、基準を作っているのはSteam Deckで間違いないでしょう。

AMDのグローバルサイトでは、「ハンドヘルドゲーミングコンソール」というタイトルのページでSteam Deck、ROG Ally、Legion Goの3モデルを紹介しており、チカラが入っている様子が見えます。

Extreme Gaming in Your Hands, Advanced by AMD
AMD brings to you the latest processor technology to power the next generation of handheld gaming devices. Experience exhilarating speed with incredible processing power and jaw-dropping visuals in truly portable systems.

www.amd.com

AMD Ryzen Z1 Extreme搭載ROG Allyレビュー

ASUS ROG Allyは、AMD Ryzen Z1もしくはRyzen Z1 Extremeを搭載した2モデルを展開しており、本レビューで取り上げるROG AllyはRyzen Z1 Extreme搭載機です。MMORPG.comのレビューは、自宅及び持ち歩いたうえでの数週間にわたる評価で「Valve Steam Deckの覇権に挑戦する態勢は完璧に整っている」と述べ、「ASUSのハンドヘルドPCへの進出に大きな感銘を受けた」と結んでいます。

ファーストインプレッション

MMORPG.comのレビューで最初に触れられているのは、ASUS ROG Ally使用中のホールド感です。

両サイドのグリップは驚くほど快適で、角ばったデザインは手のひらにしっかりとフィットする。『Cyberpunk 2077』や『Fortnite』のようなテンポの速い激しいゲームプレイでもROG Allyが手をすり抜けるような感覚はなかった。また、前面のグリップが斜め下向きに傾斜しているのもありがたく、私の手にぴったりフィットした。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

「Valve Steam Deckのフィット感も気に入っているが、ROG Allyのほうがより自然に快適に感じる」とべた褒めです。とはいえ、手の大きさによって評価は変わるでしょうか。

ディスプレイ・インターフェース等

ASUS ROG Allyは、リフレッシュレート120HzのIPSパネル7インチFHDディスプレイを採用。AMD Free Sync Premium対応です。

画面を挟むように配置された2本のサムスティックはオフセットパターン配置され、それぞれの根元にAURA Sync対応のRGB Ringがあります。

ASUS ROG Ally

Image via MMORPG.com

背面にはマッピング可能なボタンが2つあります(FPSでリロードや武器の交換などのアクションにボタンを対応させることが可能)。

ASUS ROG Ally

Image via MMORPG.com

不満点として挙げているのは付属品です。

ASUS ROG Allyがイマイチだと感じるのは全体的なパッケージだ。ROG Allyにはスタンドがなく付属の厚紙が使われているだけ。Steam Deckの最廉価モデルに付属しているような、旅行中に保護するためのキャリングケースが付属していない。これは確かに不便な点であり、今後の製品で改善されることを期待したい。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

パフォーマンス

本レビューは、机に座っていくつかのベンチマークを実行して終わりではなく実際の使用感で評価しています。「PCの前に座っているのが嫌になった時に使ったり、仕事で外出しなければならない時、デバイスを持って実際に旅行もした」というレビューだ、ということです。

先に不満点として挙げた「キャリングケースがない」ことは、実際にASUS ROG Allyをもって旅行をしたリアルな感想なので納得です。

旅行中にバックパックに放り込むような荷物は多くないが、ROG Allyを無防備に入れなければならないのは、特に空港を通過するときや飛行機に持ち込むときの懸念点だった。私が一番恐れていたのはディスプレイに何かが起こることだったので、バッグの中でディスプレイを保護するケースを購入した。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

付属品のType-C/65W ACアダプターも良いが、「スペースを節約したいときはApple MacBook用に購入した65W ACアダプターを使うのが便利だと感じることもあった」とのこと。

PAXのためにシアトルに向かう飛行機の中、あるいはEVE Fanfestのためにアイスランドに向かう途中、機内で『Cyberpunk 2077』の序盤のミッションをプレイできたのは最高だった。旅行用の小さなレバーレス・ファイトパッドを使って『Street Fighter 6』のトレーニングラウンドに飛び込んだりできたのも最高だった。グリーンランド上空で『Baldur's Gate 3』起動した。どれもビジュアル的に要求の高いゲームであるにもかかわらず、ROG Allyは問題なかった。また、ファイナルファンタジーXIV: エンドウォーカーをベッドに座りながらプレイできたのは最高だった。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

トピックとしてもう一つ取り上げられているのは前面スピーカーです。ヘッドフォンの臨場感には勝てないがそれでも良い音だと評価しています。

AMD Ryzen Z1 Extreme ベンチマーク

ASUS ROG Allyにはオリジナルの電源管理ソフトはなく、Windows 11の電源管理モードにバッテリー寿命を延ばす「いくつかの動作モード」を用意する形をとっています。

(バッテリー駆動時において)「15W silent mode」は軽いピクセルゲームや重いグラフィックを使わないゲームに最適で、「25W Performance mode」はバッテリー駆動時のゲームプレイに適したモードとなるようです。AC電源に接続すると動作モードは「30W Turbo mode」に引き上げられ最大限のパフォーマンスを発揮します。

テストは電源に接続しない状態で25W Performance modeを使用しています。ASUS ROG AllyはハンドヘルドPCであり、実際の利用シーンはバッテリー駆動であろうという判断のようです(30W Turbo modeではフレームレートがさらに上がります)。

Valve Steam Deckの場合、電源アダプタ接続の有無にかかわらず同じ性能を発揮するように設計されています。

Image via MMORPG.com

Image via MMORPG.com

定番ベンチマークソフトの3DMarkをはじめ、Horizon Zero DawnやStarfieldのような大規模なオープンワールドMMORPGFinal Fantasy XIV:Endwalkerといった実ゲームでテストを実施。FFXIVは古いゲームエンジンですが、「ゲームパッドをサポートしている人気ゲームの1つであり、戦闘中に発生するあらゆるエフェクト処理を見ることは、ROG Allyの実力をチェックするのに最適だった」と述べています。

ASUS ROG Ally

Image via MMORPG.com

ROG Allyは1080pのディスプレイを搭載していますが、ゲームプレイ時は720pで最高のパフォーマンスを発揮するので、可能であれば720pに設定した方が良いでしょう。

印象的なことに、今回のベンチで最も負荷が高いゲームである『Cyberpunk 2077』のフレームレートはどの解像度でもプレイ可能で、1080p、低プリセットとはいえFSRを使用しても30fpsを下回らない。720pで "Steam Deckプリセット" を使用した場合はさらに良いパフォーマンスを発揮。アップスケーリングなしで41fps、FSR 2のパフォーマンス・プリセットを使用した場合は57fpsを記録した。しかし、FSRはこれら低解像度では見栄えが良くないので、私の推奨は、プリセットをやめてQualityを使うか、あるいはAMD RSRを有効にして、これらのゲームでより良い視覚的リターンを得ることだ。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

Baldur's Gate 3はCPUヘビー気味なゲームですが、描画負荷の高い場面(街の最も激しいスポット)でも平均30fps超えをみせるRyzen Z1 Extremeの性能は印象的です。

Starfieldは、本レビューで平均30fpsを下回った唯一のゲームです。

F1 22は、Highプリセット(レイトレ無効)の場合でも高いフレームレートをたたき出しています。FSRでは720pで最高126fps、1080pの場合でも良好な結果が出ています。

プレイ中、デバイスは未使用時よりも熱くなったが(当たり前だ)、持っていても熱いと感じることはなかった。空気は背面の通気孔から取り込まれ、デバイス上部の通気孔から排出される。AC電源接続時の30W Turbo modeにすると音が大きくなる。しかし、ヘッドホンを使用していればいずれにせよ気にならないだろう。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

Windows 11

Valve Steam DeckがLinuxベースのSteamOSを採用しているのに対し、ASUS ROG AllyはWindows 11を採用しています。「これには大きなメリットとデメリットの両方がある」と述べられています。

Windows 11の利点のひとつは、当たり前ですがWindows対応ゲームをインストールできることです。

Diablo 4』や『Fortnite』のようなゲームをインストールするのは簡単だった。実際、ROG Allyのおかげで、この夏の初めに『Diablo 4』からかなり離れたにもかかわらず、再び『Diablo 4』をプレイする気になった。『Fortnite』は地球上で最も人気のあるゲームの1つだが、ASUS ROG Allyはコンソール版を凌駕し、私がプレイした他のゲームよりも1080pの120Hzディスプレイの最大出力に最も近づいた。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

コントローラーやその他の周辺機器も、Windows 11がドライバを見つけてインストールしてくれます。

私のVictrix Pro FS-12は簡単に接続でき(Allyよりコミカルなほど大きいが)、ストリートファイターのアクションを楽しみたいときに使えたし、サードパーティ製のUSB-Cドックを使ってマウスとキーボードを接続するのも簡単だった。実際、モニターへの接続も、Windowsの設定でモニターを選択し、そこから操作する以外に何もする必要がなく、完璧に感じられた。Steam Deckは外部ディスプレイを接続する際に問題があったが、(ROG Allyの場合)仕事で使っているウルトラワイドモニターは箱から出してすぐに正しく動作した。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

とはいえ問題点もあります。Windowsアップデートは問題を引き起こす可能性があるので、まず最初に自動アップデートを無効にすることをお勧めすると述べています。

MyASUSアプリ

ASUSは、Windowsアップデート経由ではなく "MyASUSアプリ" を使ってドライバ等をアップデートするような仕組みを提供していますが、「初期段階でこのことに気付かず、ROG Allyが認識しないドライバを取り除くために何度かデバイスをDDUすることを余儀なくされた」ということなので、UIが直感的ではないのでしょうか?

AMDが仮に数ヶ月ごとに新しいRyzen Z1/Z1 Extreme用ドライバをリリースしても、ROG Allyユーザーは "MyASUSアプリ" でASUS認証ドライバが提供されるのを待つ必要があります。メーカーが認証・認定した環境を受け取れるので良い側面でもありますが、新しいゲームに対応したドライバがリリースされても、ドライバの遅れのせいですぐにプレイできない場面が出てしまうかもしれません。Starfield発売時がまさにその状態だったそうで、ASUSが承認したドライバが用意されておらず、"MyASUSアプリ" 経由でアップデーターが配信されるまでゲームを開くことすらできない状況に陥っていたと述べられています。Windowsアップデートのようなプッシュ通知はないため、数日ごとにアプリをチェックするような工夫が必要です。

SteamOSはOSとゲームランチャーを統合したもので、ゲームのアップデートを促すだけでなく、インストール可能なシステムアップデートがあればいつでも通知してくれます。SteamOSはワンストップで完結する仕組みを提供できており、この点では一歩先にいっています。

Armory Crateアプリ

ASUS ROG Ally

Image via MMORPG.com

ASUS ROG Allyには、 "MyASUSアプリ" に加えて "Armory Crateアプリ" がプリインストールされています。"MyASUSアプリ" がハードウェア側の管理アプリであるのに対して "Armory Crateアプリ" はゲームソフトウェア用の管理アプリで、Steam Big Picture Modeのような統合ランチャーとして機能します。

ROG Allyにインストールしたゲームを起動、管理するだけではなく、ゲームストアやその他のアプリを起動することもできます。

実際、Armory Crateは本当に気に入っていて、Allyを起動するたびにワンストップショップになっていた。SteamOSと比較すると、例えばゲームをロードしたときにプリセットされたコントロールスキームを維持するなど、いくつかの問題があるがシンプルで理解しやすい。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

また "Armory Crateアプリ" は、ROG Allyのパフォーマンスを調整することも可能です。様々な動作モードを強調表示、「Game Visualタブ」ではゲームごとのプロファイル(色調整、GPU調整等)が設定できます。スクリーンショットを撮るのにも管理するのにも便利で、撮影したスクリーンショットは保存され、"Armory Crateアプリ" で見ることができます。

画面の左側にあるボタンで切り替えることができるCommand Centerという別のオーバーレイは、AMD RSRなどのシステム設定をゲーム中に微調整できます。

将来的には、SteamのVerifiedプログラムのようなもので、ASUSがArmory CrateでROG Allyで本当に優れたゲームを指摘してくれるようなものがあると嬉しい。インストールする前に、Armory Crateに掲載されているゲームがうまく動作することがわかるというのは素晴らしいことだ。

SteamのSteamOSシステムに取って代わるものではないが、その機能としてはかなり素晴らしい。ゲームランチャーやゲーム自体のための独立したセクションを含む、より多くのオプションが欲しいところだが、ASUSがROG Allyプラットフォームをサポートするにつれて、このプログラムはますます改善されていくだろう。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

バッテリー動作時

ノートPC同様、AC電源接続時の方が優れたパフォーマンスを発揮します。しかし、ハンドヘルドPCならバッテリー動作でどのくらいの時間、ゲームプレイできるのか?という点は重要だと思われます。

ASUS ROG Allyだけの問題ではなくハンドヘルドPC全般の問題でもありますが)パフォーマンスとバッテリー駆動時間のバランスを取ることが難しく、ROG Allyが最も苦戦すると感じるのはここです。

ここ数週間、ASUS ROG Allyを持ってたくさん旅行したと言ったのを覚えているだろうか?飛行機にはコンセントがないことが多く、バッテリーだけでゲームをしていた。ラスベガスからシアトルまでのフライト中、ずっとCyberpunk 2077をプレイしていたが、長時間のフライトでは本当に苦労した。

平均して、25Wモードを使った最も負荷の高い使用例では、『Cyberpunk 2077』や『Baldur's Gate 3』のようなゲームプレイにおいてバッテリー駆動時間はせいぜい2時間程度だった。『Stardew Valley』や『Fae Farm』のような負荷の少ないゲームでは、バッテリー駆動時間が延びたが、ゲーム用途ではあまり長持ちは期待しないほうがいいだろう。

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

まとめ

本レビュワーが良いと感じた点を大まかにまとめると以下の通りとなります。

  • Windows 11搭載
  • AMD Ryzen Z1シリーズ搭載
  • 使用中のホールド感
  • ROG Ally専用アプリ

触り心地等のハードウェア的なインターフェースはもちろん、なによりWindows 11搭載PCという点、AMD Ryzen Z1 Extremeの性能の良さに高い評価を与えてるようです。専用アプリもROG Allyならではの特長ですが、まだ最適過不足な点が目に付くようです。

私は、Valve Steam DeckよりもASUS ROG Allyの方が気に入るだろうと期待してこのレビューを始めたわけではなかったが、週を重ねるにつれ、Steam DeckよりもROG Allyの方がずっと楽しいことに気づいた。ほとんど毎日Steam Deckを使っていたのでこれには驚いた。

(中略)

しかし、結局のところ、この分野では立派な競争相手であり、ハイエンドのSteam Deckに代わる強力な選択肢を与えてくれる。ASUS ROG Ally (AMD Ryzen Z1 Extreme)は、完璧ではないもののこの分野では魅力的な選択肢であり、ハンドヘルドPCのカテゴリーにさらに必要な競争をもたらす素晴らしい機種だ。 

ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) Review | MMORPG.com

購入を検討している方は、ぜひ全文をチェックしてみてください。

Image via Amazon

ASUS ゲーミングPC ROG Ally RC71L 7インチ Ryzen Z1 Extreme メモリ16GB SSD512GB リフレッシュレート120Hz Windows11 ポータブル 重量608g ホワイト RC71L-Z1E512

 

 

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。またはプロモーション記事が含まれている場合があります
Copyright © 2020-2023 帯域幅256ビット|AMD好きの自作PC速報 All rights reserved.