AMDの最新CPUは、Socket AM5向け "新X3D" CPUとなる「Ryzen 5 9600X3D」であろうことがTom's Hardwareで記事化されています。
AMD Ryzen 5 9600X3D
AMDは、複数の新世代プロセッサーの存在を正式に確認しました。これには、人気のゲーム最適化3D V-Cache技術を搭載した新エントリーモデルRyzen 5 9600X3DデスクトップCPUが含まれます。Radeon RX 9070、9070 XT、9060 XT、およびAIワークステーション向けのRadeon AI PRO R9700グラフィックカードの最新ドライバーリリースノートにおいて、同社はRyzen 5 9600X3Dを、Ryzen 9000 PROシリーズに属する他の未発表チップと共にリストアップしています。
仕様は未確定
Tom's Hardwareに拠ると「仕様は未発表かつ未確認」とのことですが、Ryzen 5 9600Xに類似した仕様且つ、大規模3D Vキャッシュを搭載する仕様になると推測できます。
Ryzen 5のため、コア数は6個でスレッドは12となるでしょう。最大ブーストクロックは5.2 GHz、そしてTDP 65W品であると予想されます。
最大の違いはL3キャッシュで、末尾X3Dモデルのため32MB+64MB(第2世代3D Vキャッシュ)の合計96MB規模のL3キャッシュが搭載されるでしょう。
Ryzen X3Dシリーズのプロセッサーは、強化された3D V-Cache技術により、特にゲーマーの間で人気を集めています。この技術は、より大きなL3キャッシュメモリを提供することで、CPUがゲームデータをより迅速にアクセスできるようになり、フレームレート向上と滑らかなゲームプレイを実現します。Ryzen 5 9600X3Dの追加は、AMDのX3Dラインアップを拡大するだけでなく、最新のZen 5とAM5プラットフォームに3D V-Cacheを組み合わせた製品を求めるゲーマーやPCビルダーにとって、新たなエントリーポイントとなります。
Image via Tom's Hardware
システムインテグレーター向けから出荷?
最初のリストを発見したMelodic Warrior(Xの@MelodicWarrior1)によると、Ryzen 5 9600X3Dはまずシステムインテグレーター向けに提供され、2025年Q3末~4Q初頭にかけて自作市場向けに展開される見込み。
AMD Ryzen 5 9600
さらに、リリースノートには、25年1月にサイレントローンチされたRyzen 5 9600Xの下位グレードであるRyzen 5 9600のモデル名も記載されています。
Ryzen 9000 PROシリーズには、Ryzen 9 PRO 9945、Ryzen 7 PRO 9745、Ryzen 5 PRO 9645、Ryzen 5 PRO 9400の4つの新しいCPUがリストされています。これらのワークステーションとエンタープライズ向けCPUが、Ryzen 9000シリーズ他のモデルと同様にGranite Ridgeアーキテクチャをベースにしているかどうかは、現時点では具体的な詳細が不明です。
未発表のRyzen 9000シリーズプロセッサーのリストに追加される形で、Ryzen 7 9700Fが数日前、AGESAマイクロコード更新(1.2.0.3e)のサポートドキュメントで確認されました。「F」の表記は、このCPUがiGPUを搭載しないことを示唆しており、Intelのネーミングスキームに類似しています。
Ryzen 7 9700Fは無印Ryzen 7 9700と同じ8C16Tで、iGPUは未搭載。基本的にはミドルレンジくらいのdGPU(グラボ)との組み合わせによって「低価格帯ゲーミングPC」の層を厚くする試みでしょう。