NVIDIAはRTX2060を価格改定してRadeon RX5600XTに対抗してみせようとしていますが、AMDはプライスダウンではなく性能を上げて対抗するかもしれない、というリーク情報です。
各ベンダー(グラフィックカードの製造元)へGPUクロックとメモリクロックを上げたBIOSを提供している、という内容です。
AMD has allegedly changed the specifications of its Radeon RX 5600 XT graphics card through a BIOS update being pushed to manufacturers, according to an HKEPC report.
クロックアップ
GPU
同記事では、RX5600XTのリファレンスクロックとしているベース1375 MHz、ゲーム1560 MHzから、ベース1615 MHz、ゲーム1750 MHzへ大幅に引き上げたとされています。
これはベンダーでのOC仕様ではなく、AMDからの指示で、というところが注目点です。下記に引用するスクリーンショットはSapphire RX 5600 XT Pulseの製品ページから、とされ、本製品はOC仕様ではありません。
メモリ
また、メモリクロックもリファレンスとされた12 Gbpsから14 Gbpsへ大幅増加しました。メモリ帯域幅の15%もの増加です。
マイナス点
それらスペックアップの代償としてTDPが150Wから160Wになっています。
AMD Allegedly Bolstering Radeon RX 5600 XT in Response to RTX 2060 Price Cut | TechPowerUp
Sapphire RX 5600 XT Pulse
Sapphire RX 5600 XT Pulseの製品ページでは、現時点(2020年1月18日)で以下のように表示されています。
追記:2020年1月18日
サファイアのスペック表の表現からするとゲームクロックが1615 MHzでブーストクロックが1750 MHzとなっています。紹介した記事の本文とは少し違いますし、紹介記事内の画像もゲームクロックとブーストクロックになっています。ベースクロックの記載がないので、この2フェーズにおけるクロック制御をいじった、ということになるのではないでしょうか。
追記:2020年1月20日
4gamerのプレスリリース記事に当初公開されたスペック表があります。4gamer記載の以下スペックは最初設定されていたもので、Sapphire公式ホームページではAMD指示によるスペックアップが図られている、と想定します。
- ブーストクロック:1620 MHz
- ゲームクロック:1560 MHz
- メモリクロック:12 Gbps 実効値
まとめ
RTX2060は先日、アンダー$300帯へ価格を落としました。GTX1660Tiより性能が上とされるRX5600XTへの対抗措置、ということが価格改定の理由の一つともみられています。
また、EVGAはRTX2060 KOとRTX2060 KO Ultraという格安RTX2060を発表しています。
RX5600XTのGPUとメモリのクロック上げ幅はかなり大きいので、今後、製品版リリース後の実ゲームベンチマークが楽しみになりました。
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