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Microsoft、2028年以降リリース予定の次世代XboxはAMD Zen 6とRDNA5、強力なNPU採用。クリエイター用途にも参入? /TechPowerUp

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Microsoftは、Xbox Series X/Sおよびそのハードウェアのリフレッシュ版とバリエーションが2028年までずっと同社の主力製品になると、FTCとの独占禁止法違反訴訟の一環として提出した文書で明らかにしました。同社は、プレゼン資料の中で「Zero MicrosoftからFull Microsoftへ」と説明していますが、Xboxが目指す「フルマイクロソフト」とはどのようなものでしょうか?

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Xbox Series X/Sは2028年まで継続

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Microsoftは、FTCとの独占禁止法違反訴訟の一環として提出した文書内で「Xbox Series X/Sおよびそのハードウェアのリフレッシュ版とバリエーションが2028年までずっと同社の主力製品になる」と説明しています。

この説明そのまま受け止めるならば、噂されるSony PS5 Plusのようなアップデート版が投入されていくことが見て取れます。

次世代Xboxは2028年以降

2028年に予定されている次世代Xboxは、Microsoftが共同開発したハードウェア、ソフトウェア、クラウド・コンピューティング・サービスを完全に融合させた強力なエンターテインメントシステムになることを説明しています。また"Cohesive Hybrid Compute"と題された別のスライドでは、「クライアントとクラウドの総合力を活用し、より深い没入感とまったく新しいクラスのゲーム体験を提供できる次世代ハイブリッドゲームプラットフォーム」を開発することが同社のビジョンであると述べています。

クリエイター用途に参入

Microsoftは、ゲーム業界を覆っているクリエイターエコノミーを十分に理解しており、次世代Xboxはこれをターゲットに開発したいと考えているようです。

従来はゲーミングデスクトップPCにしかなかったような、1台のPCでゲームプレイ、ストリーミング、映像制作ができるようにしたい、というわけです。

ゲームコンソールでプレイするゲームストリーマーは、ゲーミングPCやクリエイター向けPCでストリーミングやコンテンツ制作を行います。Microsoftは、このような使われ方を念頭に置き、次世代Xboxにおいて「従来のクライアントPCのスペックを超えた新たなレベルのパフォーマンスを可能にする」ことを計画しています。これは、ゲームコンソールが固有のハードウェアに依存するだけでなく、Microsoftクラウド・コンピューティング・サービスも活用することを意味します。

従来のゲームコンソールが達成している「特定のゲーム機+特定のオンラインサービスで完結」ではなく、PCでゲームをする場合の使われ方をフォロー、カバーしていきたい意向ということでしょう。特にクラウドに関しては、クラウドサービスではなくクラウド "コンピューティング" サービスと表明しているので、NVIDIAが展開しているGeForce NOWのようなものを想定しているのかもしれません。

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気になる点としては、現状、PCの使われ方として注目されている配信やコンテンツ制作分野に食い込んでいきたいと表明していることです。

ブラウジングや動画視聴、webサービスを利用する、といった受動的な用途は(程度によりますが)スマートフォンタブレットでこと足りる現状があります。わざわざPCを用意しなくともiOSAndroid搭載デバイスで十分という方は多いのではないでしょうか。しかし何かwebで公表できるコンテンツ、特に性能を求められる動画等の制作、凝った内容の配信はPCの使われ方として未だ有望で、PCを買う、アップグレードするという意欲の源泉になりうる領域です。とはいえ簡単な動画などはスマートフォンタブレットでも作れてしまいますが、PCで何か制作する意義はまだ失われていません。

そこにXboxというゲームコンソールが入り込むということなので、ゲーミングPCやコンテンツ制作向けPCといった現状、注目されている分野のPCとの棲み分けに注目したいところです。とはいえ、本稿執筆時から約5年後の2028年の話。その時どうなっているのかは、筆者のようないちユーザーには計りかねません。スマートフォンタブレット等のモバイルデバイスが完全に覇権をとりPCは隅に追いやられているかも。

雑にまとめるなら、Xboxは2028年以降ゲーミングPCになりたいのです。

ハードウェアスペック

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CPU

Microsoftは、セミカスタムSoCについてAMDとの提携が2020年代後半まで継続することを初めて確認しました。AMDx86とARM両方のライセンスを持っているので、x86-64かARMのどちらかを搭載する可能性があります。前者を選んだ場合、CPUは「Zen6」アーキテクチャが採用される見込みです。AMDは2024年に「Zen5」を発表する予定なので、その次となる「Zen6」は2028年までに既にリリースされており、しかも成熟されている可能性が高いと言わざるを得ません。

Microsoftは間違いなく、SoC内に2種類以上のCPUコアが存在し互いに全く異なる性能、消費電力で動作するCPU、つまり(ARMのbig.LITTLEに似た)ハイブリッドCPUコア構成を視野に入れている」とも述べられています。

GPU

GPUAMDと共同設計するか、AMDからライセンス供与されることになると想定されています。2028年頃の話なのでRDNA5アーキテクチャのNavi5コア世代である可能性が非常に高いと予想されています。

NPU

Microsoftは現在、AI分野を大きくフィーチャーしており、2028年の頃には既に一般化、もっというなら特記することもない普通の機能になっているかもしれません。そのため、XboxにもAIアクセラレーション用のNPU搭載はマストになると思われます。

現状、AMDのノートPC向けRyzen 8000 "Hawk Point" 搭載のXDNA NPUは、既にIntel最新のCore Ultra "Meteor Lake" 搭載NPUと同等の性能を主張しており、2024年に "Strix Point" でデビューするXDNA2で性能をさらに向上させる見込みです。

次世代DirectX API、その他

Microsoftは、現在から2028年の間に次世代DirectX APIをリリースすると予想されています。同社が2024年にリリースするWindows 12は、DirectXの新バージョンのための良い足がかりになるかもしれません。

スライドでは次世代 "DXRコンポーネント" についても言及しています。また、ダイナミックグローバルイルミネーション、マイクロポリゴンレンダリングの最適化によるジオメトリの忠実度の世代交代、AIを活用した独自の超解像技術についても触れています。

また、「direct to cloud」接続を実現する次世代ユニバーサルコントローラー(コードネーム「Igraine」)についても触れています。

まとめ

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約5年後の2028年の話を2023年末にするのは「~だろう」「~かもしれない」ばかりになってしまいますが、Microsoftが目指す「Xboxのフルマイクロソフト」の概要を見てきましたが、XboxはPC、もっというとゲーミングPCやクリエイター向けPCの分野に食い込みたい意図が見えてきました。

Microsoft Xboxにとって目下対抗馬となるSony PlayStation(ある意味Nintendo Switchも?)の動向はもちろん、PCを取り巻く環境もどう変化するかわかりません。もしかしたらXboxにとって注視すべき分野はiOSAndroid搭載のスマートフォンタブレットなのかも?

 

 

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