AMD、今後Zen4cコアの詳細スペックを示していく意向を示す /videocardz.com
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AMDは先日、ノートPC向けRyzenシリーズのエントリーレベル「Zen4c」コアを発表しました。Zen4cはIPC(1サイクルあたりの命令数)の点でZen4と類似していますが、キャッシュ削減とクロック抑制により小型化されたモデルです。今後、それら詳細スペックをAMDは明示するとTom's Hardwareに伝えました。
AMD Zen4c
Zen4cコアは、クラウドに最適化されたワークロード向けのEPYC Bergamoプロセッサで初めて採用された、より小型設計のコアです。Zen4cコアは、主にキャッシュ削減によりZen4と比較して35%小型化。基本的なアーキテクチャはZen4と同じですが、同じコアではなく性能も同じではありません。
AMD Ryzen Z1
コンシューマ向けにZen4cコアが採用されている有名例として「Ryzen Z1」をピックアップ。公式スペック表を見てみると、Zen4 x2、Zen4c x4と記載されているだけで、各コアのクロックは明記されていません。Intelの場合、PコアとEコア両方のクロックを示し、CPU毎にさまざまなブーストテクノロジーのクロックも示しています。ただし1つ注意しなければならないのは、Intelのハイブリッド設計はAMDの設計とは異なるということです。とはいえ、AMD公式サイトでのフルスペック表示は詳細なスペックではなく、Zen4cコア関連ではあまり意味がありません。
AMD Zen4cコア搭載CPU
AMDの回答
Tom's HardwareがAMDに問い合わせたところ、詳細な情報を提供する可能性について回答がありました。AMDは今後、Zen4cのクロックレートの開示を開始し、このアーキテクチャを含む構成をより詳細な方法で提示する意向を表明。これはポジティブなニュースですが、およそ数週間かかると予想されます。
We’re not trying to create a trend. But we need to check what we disclose and take the feedback going forward, look at both our own approach, and competitively, how we want to present that. The one thing I’ll say is our architecture is that the dense (Zen 4c) versus the e-core is very different in its capability, so we’re not trying to describe those as apples-to-apples.”
— AMD Representative to Tom’s Hardware
トレンドを作ろうとしているわけではない。しかし、私たちは開示したものをチェックし、今後フィードバックを受けて、私たち自身のアプローチと、競争上、どのようにそれを提示したいかを検討する必要があります。ひとつだけ言えるのは、我々のアーキテクチャは、高密度(Zen 4c)とeコア(※注)ではその能力が大きく異なるということだ。
※著者注:eコアとはIntelのEコアを指すと思われます
一般ユーザーは、Zen4c関連について詳細スペックを知ることができるようになるでしょう。現在、Zen4オンリー版とZen4+Zen4cハイブリッド版の明確な区別がないため、購入する際の判断が難しい面があります。
AMDは現在、Ryzen 7000と8000両シリーズのラインナップでこのアーキテクチャを採用しており、来年にはデスクトップでもZen4cを搭載したPhoenix/Hawk Pointを採用する可能性も指摘(Ryzen 8000Gシリーズ)されています。
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