帯域幅256ビット|AMD好きの自作PC速報

AMD好きによる自作PCパーツ, 自作PC向けのテック系記事サイト。主に海外サイトのリーク情報やベンチ記事を翻訳、解説します。CPUやマザボ, グラボの最新情報が強いはず。AMD情報多めです

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。またはプロモーション記事が含まれている場合があります

AMDはRyzen 8000GシリーズのSTAPMスロットリング問題を認識、修正する方向で動く /anandtech

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。またはプロモーション記事が含まれている場合があります

Image via AMD

AMD Ryzen 7 8700GとRyzen 5 8600Gのレビューが国内外問わず数多く配信され、iGPUを使用したゲームパフォーマンスの良さから大きな注目を浴びています。その一方、ある問題が起こっていることをanandtechは報告しています。

www.anandtech.com

Skin Temperature-Aware Power Management(STAPM)

Skin Temperature-Aware Power Management(STAPM)とはAMDが2014年に発表した仕組みで、ノートPC向けCPUの主要機能です。CPU内部温度を調整する「on-die power management」を拡張した機能で、ノートPCの表面温度をCPUの熱管理に反映させるものです。主な目的はノートPCがユーザーにとって不快なほど暖かくなるのを防ぎ、CPUが積極的に発熱を抑制できるようにすることです。

AMD Ryzen 8000Gシリーズは、ノートPC向けのRyzen 7040/8040(Phoenix/Hawk Pointアーキテクチャ)をベースにしています。おおざっぱに言うならば「デスクトップPC向けのTDP(※)で動かすノートPC向けCPU/APU」であり、そもそもSTAPM機能が搭載されているモデルです。

※:Ryzen 8000GシリーズのTDPは65W(PPTは88W)

Image via anandtech

上記グラフは「720pの高設定でF1 2023をプレイしたところ3分以内に約22%の電力低下が見られた」という結果を示しています。「長時間のプレイでは間違いなくCPUとiGPUの両方のパフォーマンスに影響を与えるだろう」とも結論付けています。

無効化を忘れた?

問題は、AMDファームウェア内でこれらのSTAPM機能を無効にすることを実質的に「忘れて」しまったことで、Ryzen 8000G APUのZen 4コアとRDNA3統合グラフィックスの両方が、長時間の持続的な負荷の後にスロットルする原因となっている。

AMD Set to Fix Ryzen 8000G APU STAPM Throttling Issue, Sustained Loads Affected

anandtechの同記事では「AMDがSTAPM機能の無効化を "忘れた"」という、思わず目を疑ってしまう(もしくは笑ってしまう?)表現をしていますが、AMDが本当に "忘れた" のかどうかは定かではありません。しかし実際にスロットリングが発生しているように見えるため、AMDの公式見解を得るためコンタクトしたところ以下のような回答がありました。

STAPM制限が8000シリーズ・プロセッサーに誤って適用されていることが判明しました。これにより、持続的な負荷がかかった状態でPPTの上限が低下しています。我々は、この動作を修正するためのBIOSアップデートに取り組んでいます。

AMD Set to Fix Ryzen 8000G APU STAPM Throttling Issue, Sustained Loads Affected

誤って適用されているということはやはり "忘れた" のでしょうか……とはいえ、この問題は現在入手可能な全てのSocket AM5マザーボードとそのBIOSに影響します。そのため、当分の間はSTAPMが有効化された状態でRyzen 8000Gシリーズを動作させるしかありません。

AMDにとっては簡単な変更であり、問題解決にはあまり長い時間を要するとは想像できません。しかし、現状ではこのアップデート配布がいつになるかはわかりません。

youtu.be

 

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。またはプロモーション記事が含まれている場合があります
Copyright © 2020-2023 帯域幅256ビット|AMD好きの自作PC速報 All rights reserved.