Tiger LakeはCore i7-1065G7よりCPU性能が高く、iGPUのXeはRenoirコアRyzenより性能が高い /wccftech【Intel】
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Tiger Lakeは、Intelの第2世代10nmプロセス(10nm+)に基づいたCPUのアーキテクチャで、Ice Lakeを置き換えるセグメントのCPUです。
そのTiger LakeはIce LakeのCore i7-1065G7より性能が高く、iGPUのXeはRenoirコアRyzen 4000の7nm Vega iGPUより性能が高いと報じられています。
Tiger Lakeとは
Tiger Lakeは、Intelの第2世代10nmプロセス(10nm+)に基づいたCPUのアーキテクチャ。2020年中に発売される予定で、10nm+プロセスルールのIce Lakeを置き換える薄型ノートPCセグメントのCPUです。TDPは9W、12W、15W、25Wが予想され、TDP別でTiger Lake-UもしくはTiger Lake-Yと表記されると思われます。
Tiger Lakeに使用されるWillow CoveコアはSunny Cove(Ice Lake)ベースですが、キャッシュを再設計しトランジスターの最適化が施された「Ice Lakeアップデート版」的なCPUのようで、iGPUはXeを搭載するとしています。
Intel's 10nm Tiger Lake Quad Core CPU With Up To 4.3 GHz Clocks Spotted - Faster Than The Ice Lake Core i7-1065G7
wccftechでは、ベースクロック2.70 GHz、最大クロック4.3 GHzの4コア8スレッド、L2キャッシュ5 MBとL3キャッシュ12 MBを搭載したTiger LakeサンプルCPUのベンチ結果も報じています。
※wccftechではTiger Lake-Uと表記していますがTDPは記載ありません
Tiger LakeはIce Lake Core i7-1065G7よりも優れている
このTiger Lakeのサンプルは、Ice LakeのCore i7-1065G7(15W)よりベンチマークスコアが高い結果を示しています。
Intel 10nm Tiger Lake Quad Core CPU WIth 4.3 GHz Clock Benchmarked
上記画像の通り、Sandraベンチマークで401.96Mpix / sのスコアを出しています。
wccftechの記事ではTUM_APISAK氏のツイートから、Core i7-1065G7(15W)のスコアは最大378.63Mpix / sである、という結果を引用して「Tiger Lake-Uの性能は上回っている」としています。
ただしこのTiger Lake-UのTDPははっきりしていませんし、アーキテクチャを再構築したといわれるTigar Lakeがどの程度の性能なのかはまだわかりません。
Tiger LakeはNUCシリーズにも搭載される
Tiger LakeはノートPCだけではなく、NUCにも搭載される予定です。そちらについての記事はこちらからご確認ください。
IntelがCES2020で発表したTiger Lakeを採用する新しいNUCシリーズ2種類(Phantom CanyonとPanther Canyon)の情報をまとめました。
Phantom CanyonはdGPUのオプションも付くようです。
Xeシリーズとは
Intelの新たなGPUシリーズが「Xe」です。CES2020ではグラボ(dGPU)という形でXe DG1を発表しました。
Intel CPUのiGPU用としても期待されている
dGPUとしてお披露目されましたが、まずはIntel CPUに載せるiGPUとして採用されるにが先、と言われていましたので、Intelが力を入れるべき次世代10nm+CPUのTigar Lakeから採用するのは理にかなっています。
Tiger LakeのiGPU, XeはRenoirコアRyzenのiGPU, 7nm Vegaよりも優れている
Intel's 11th Generation Tiger Lake Processors With Xe GPUs Outperform AMD's 7nm Vega Integrated Graphics
こちらの記事に出てくるTiger Lakeは3DMarkスコアのスクリーンショットにTiger Lake-Uと表記されるもので、上記のCPUとはスペックが違います。
4コア8スレッドは同じですが、ベースクロック2.70 GHzで最大クロックが2.80 GHzとなっています。wccftechの記事では「ブースト機能が無効になっている」か「3DMarkで認識されていない、もしくは正常に機能していない」と説明しています。
Tiger LakeとRenoirコアRyzen 9 4900HSがテストされた結果が以上のスクリーンショットです。
3DMarkグラフィックスコア
3DMarkグラフィックステスト1
3DMarkグラフィックステスト2
iGPUを測る上で注意すべき1つのことはメモリクロックで、単純にメモリクロックが高ければ良い結果が生まれやすいとされています。
このベンチ結果では、Tiger Lake-UがLPDDR4Xメモリ(8 GB)で、RenoirコアRyzen 9 4900HSではLPDDR4-3200メモリ(16 GB)を使用していることです。
データ転送速度(入出力ピン当たり)を比較すると、現行世代の「LPDDR4」が最大3.2Gbps、その進化版である「LPDDR4X」が最大4.266Gpsである
Tiger Lake-Uの計測に利用されているメモリは最大4.266 GpsのLPDDR4Xである点は留意しておきたいところですが、RenoirコアRyzen Pro3種類のスコアも引用いたします。
Ryzen Pro 4000シリーズ含めた3DMarkグラフィックスコア
- Tiger Lake-U Xe iGPU:4,514
- Ryzen 9 4900HS:4,084
- Ryzen 7 Pro 4750U:3,026
- Ryzen 5 Pro 4650U:2,777
- Ryzen 3 Pro 4450U:2,098
Ryzen Pro 4000シリーズ含めた3DMarkグラフィックステスト1
- Tiger Lake-U Xe iGPU:21.13fps
- Ryzen 9 4900HS:19.80fps
- Ryzen 7 Pro 4750U:14.31fps
- Ryzen 5 Pro 4650U:13.05fps
- Ryzen 3 Pro 4450U:10.80fps
Ryzen Pro 4000シリーズ含めた3DMarkグラフィックステスト2
- Tiger Lake-U Xe iGPU:18.32fps
- Ryzen 9 4900HS:16.10fps
- Ryzen 7 Pro 4750U:12.18fps
- Ryzen 5 Pro 4650U:11.23fps
- Ryzen 3 Pro 4450U:7.90fps
以下、RenoirコアRyzen Pro 4000シリーズのCPU部分だけスペックを書き出してみますが、Proシリーズのみならず、ハイエンド級のRyzen 9 4900HSをも軽々と超えていくスコアは凄い、の一言。
Ryzen 3 Pro 4450Uのスペックは以下の通り。
- 4コア8スレッド
- ベースクロック2.50 GHz
- ブーストクロック3.80 GHz
Ryzen 5 Pro 4650Uのスペックは以下の通り。
- 6コア12スレッド
- ベースクロック2.1 GHz
- ブーストクロック4.0 GHz
Ryzen 7 Pro 4750Uのスペックは以下の通り。
- 8コア16スレッド
- ベースクロック1.7 GHz
- ブーストクロック4.2 GHz
結果を見てまとめ
リーク情報ですが、Intel Tiger LakeアーキテクチャCPUはRenoirコアRyzen 4000シリーズを凌駕しそうな勢いです。あとは製造プロセスさえきちんとすれば、というところでしょうか?