以前、記事にした現行AMD GPU vs.NVIDIA GPUグラボ対比表をアップデートした記事です。
現行のものに加えて、2020年リリース予想のRX5950XT等を指すと言われるBig Navi(Navi2 / RDNA2)と、RTX3080とRTX3070のAmpereアーキテクチャ、次いで現行RTX2000シリーズの最高GPUと目されるRTX2080Ti Superを入れた表にしました。
Big Navi vs.Ampere, Turing対比表
まず、筆者予想のBig NaviとAmpere, Turing立ち位置の表です。
※2020年3月25日変更
AMD GPU | NVIDIA GPU | |||||
5500XT | 1650SU | |||||
1660 | ||||||
1660SU | ||||||
1660Ti | ||||||
5600XT | 2060 | 1070 | ||||
5700 | 2060SU | 1070Ti | ||||
5700XT | 2070 | 1080 | ||||
2070SU | ||||||
RX5800XT? | RTX3070? | 2080 | 1080Ti | |||
RX5900XT? | 2080SU | |||||
RX5950? | 2080Ti | |||||
RX5950XT? | RTX3080? RTX2080Ti SU? |
※現行製品についてのRXやRTX / GTXの表記を抜き、SuperはSUと表記
予想というか妄想なので「ぶっちゃけこんなもんかな?知らんけど」という免罪符を入れつつ、以上の立ち位置にしてみました。
RX5950XT vs.RTX2080Ti
Big Naviと呼ばれるRX5950XTとRX5950に関しては、NVIDIAの現行ハイエンド帯に対抗するとしてみましたので、Big Navi本命RX5950XTの対抗馬はRTX2080Ti。
ここに関しては、次期NVIDIA GPUのAmpereがどのようなものかわからない、というのもありつつ、AMDのアナウンスや以下の記事の「Turing-Killer」という文言、他のリーク記事等からこのようにしてみました。
The Big Navi GPU, on the other hand, has been spotted a couple of times now in various places including an RRA certification and will be the company's comeback in the world of high-performance graphics. Early estimations put the performance level above that of the existing RTX 2080 Ti meaning this will be an RTX 2080 Ti killer.
RTX2080Ti SuperはBig Navi対策?
Big Naviの性能はRTX2080Tiより上を示している("Early estimations put the performance level above that of the existing RTX 2080 Ti meaning this will be an RTX 2080 Ti killer.")というところを鑑みて妥当な線かと思います。
さらに言えば、NVIDIAがRTX2080Ti Superを出す?と噂されるのはRX5950XTへのアンチテーゼなのかもしれません。
対Ampere(RTX3080, RTX3070)
これに関してはわからないです。そもそも、RTX3080とRTX3070と命名されるであろうAmpereアーキテクチャのGPUがTuring世代より50%速いと噂されるほどですから。
The rumored 50% performance increase is not impossible, due to features and improvements that the new 7 nm manufacturing node brings. If utilizing the density alone, NVIDIA can extract at least 50% extra performance that is due to the use of a smaller node. However, performance should increase even further because Ampere will bring new architecture as well.
AMDは7nmプロセスルール採用とアーキテクチャ変更によりTuring世代に追いつきましたが、NVIDIAはさらに先を行き、王者の地位は明け渡さない様相、という記事です。
Ampereアーキテクチャは7nmプロセス(サムスンの7nmとのこと)で製造され、プロセスルールの細分化による密度向上、さらに、Turingとは違う新しいアーキテクチャにより50%の向上を果たすことができる、とされています。
Samsungの10nmプロセスルールで製造されるだろう
AMD GPUの空白レンジ
次は「Navi Refresh」と「AMDはAmpereにどう対抗するの?」という話。
AMD GPU | NVIDIA GPU | |||||
5500XT | 1650SU | |||||
1660 | ||||||
1660SU | ||||||
1660Ti | ||||||
5600XT | 2060 | 1070 | ||||
5700 | 2060SU | 1070Ti | ||||
5700XT | 2070 | 1080 | ||||
2070SU | ||||||
RX5800XT? | RTX3070? | 2080 | 1080Ti | |||
RX5900XT? | 2080SU | |||||
RX5950? | 2080Ti | |||||
RX5950XT? | RTX3080? RTX2080Ti SU? |
上記の表に、AMDにとって空きが生じるレンジを赤色に染めてみました。
RX5500XTとRX5600XTの "隙間”
過去記事でも多くベンチマーク結果をとりあげたRX5500XTとRX5600XTですが、両者の間が少し開きすぎていると感じます。
そこの間には強力なライバルがいるので、噂されるNavi Refreshで反撃してもらいたいところ。モデルナンバーを妄想するのであればRX5550XTですかね?RX5950XTという「50モデル」も漏れるくらいですから。
今後に期待
AMDのCPUは、Intelのプロセスルール移行失敗にも助けられていますが、Zenアーキテクチャが優れていたのは絶対的なアドバンテージです。
GPUの分野を「AMD CPU vs.Intel CPU」で例えるならば、Navi(RDNA)世代でやっとZenと同じような立ち位置を得られたようなものです。
王者は先にいて、Intelのような失敗をするような会社ではありません(最近は)。
Navi2(RDNA2)でZen+、その次でZen2のように、CPUと同じく着実にステップアップしてほしいとAMD好きとしては思うわけです。